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世界の金産出国

世界の金産出国

昔は黄金の国と呼ばれた日本も、現在ではほとんどの金を掘りつくしてしまいました。現在でもわずかながら産出を続ける鉱山もあるのですが、すでに金産出国のランキングからは姿を消しています。それでは、現在最も金を産出している国はどこなのか? ここでは金の産出に関する話題を扱ってみましょう。

豊富な地下資源の眠る国〜南アフリカ

クルーガーランド金貨現在、もっとも産出量が多い国は南アフリカ。南アフリカを良く知らなくても、クルーガーランド金貨といえば聞いたことがあるのでは無いでしょうか?

 

とにかくこの南アフリカという国は地下資源が豊富で、金はもちろん、ダイヤやその他の地下資源の多いことで有名です。金の鉱石はその何十、何百倍という銀や銅が含まれているのが普通で、こうした金属も高い産出量を誇っています。

金については、1970年頃には実に世界の産出量の7割を南アフリカが占めていました。現在では資源の低下、他産出国の追い上げ、施設の老朽化などにより10%前半程度のシェアしかありませんが、それでも世界一の生産高を誇るのです。

2位以下の産出国〜オーストラリア、アメリカ、中国

現在南アフリカを急追しているのがオーストラリア。シェアも10%台と、すぐそこまで手が届いています。オーストラリアは広い国土と豊かな資源を持ち、恵まれた国といえるでしょう。そのオーストラリアとほぼおなじシェアを争っているのが、過去にゴールドラッシュを経験したアメリカ。一頃ほどの勢いは無いにしても、現在でも金の産出は続いています。

わずかに遅れるのが4位中国ですが、それでも2%ほどの差しかありません。人的資源豊富な国なので、設備と技術が整いさえすれば一躍上位も狙えるでしょう。こうしてみると、南アフリカ以外は広大な国土を持っているにもかかわらず、南アフリカの産出量にはかなわないわけで、いかに南アフリカの資源が豊かであるかを物語っていますね。

躍進する産出国〜ペルー・インドネシア

両国は現在成長著しい金産出国で、特にペルーに至っては中国と1%前後しかシェアの差がない世界第5位の産出量を誇ります。金の歴史のところでちらりと紹介したのですが、ペルーというのは、昔スペイン人によって襲われたインカ帝国の後に出来た国家であり、金の産出国としてはかなり昔から名の知られた国です。

余談ですが、この地にあると信じられていた黄金郷、エルドラドが300年もの間ヨーロッパ人に信じられてきたのも、実際にペルーが金の産出を行っていたことが大きいと思われます。

黄金の国、ジパング〜日本

日本現在の日本の金産出量はわずかに0.3%前後です。これは歴史上有名な佐渡の金山を始め、主要な金山をあらかた掘りつくしてしまったことに由来します。では日本の金が今まで産出してきた量ですが、世界の総産出量の約2%に当たります。黄金の国、というにはやや物足りない数字かもしれませんね。

それにしても、日本にとって金は大事な交易用品だったらしく、日本の金は古くから経済の一端を担ってきたといえます。しかし、交換相場が日本の場合金1に対して銀5であったのに対して、世界的には金1:銀15というのが相場でした。

つまり、日本から金を安く買い取って海外に持ち出せば、黙って3倍の価格になるわけです。こうして日本の金は次々と流出し、自国の小判を作る分すら不足する事態を招きます。江戸時代に粗悪な、もしくは小さな小判が鋳造された裏にはそんな背景もあったのですね。

コラム:夢の鉱石〜エレクトラム

金が1トン当たり0.5グラムというのが採算最低ラインと書きましたが、普通に1トンの鉱石を精錬して、これだけの金では採算など取れません。金の産出や金山、金鉱脈といった言い方をしますが、実情はやや違ってくるのです。

実は金鉱脈、金の原石には他の金属資源が混ざっていることが多く、主なものでは銀、銅、鉛などがあります。日本ではこうした原石を買い取ってきて、各種の金属を精錬・抽出していく過程で、おまけといった感じで金が抽出されているのです。おまけだからこそ、この割合でも採算が取れるわけですね。

さて、金の次に価値が高いのが銀。購入側としては銀の割合が高い方がありがたいわけです。鉱石では、金と銀はほぼ抱きあわせといった感じで産出されるのですが、この銀の抱き合わせが特に多い鉱石や、実際に銀と金が混じった状態の鉱石をエレクトラムといいます。買う側にとっては夢の鉱石というわけですね。

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